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明るいところでうまく写真が撮れるようになったら、次は暗いところでもうまく写真が撮れるようになりたいですよね。暗いところで上手な写真を撮るためには、カメラの設定から変えてみる必要があります。カメラの設定を変えられるようになり、暗いところでも上手な写真が撮れるようになりましょう。
この記事では、暗いところで上手な写真を撮るためのカメラ設定5選を紹介します。最後に暗いところの撮影に役立つアイテムも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
[講師]ライター ワタナベサツキ
暗いところで上手な写真を撮るためのカメラ設定5選
暗いところで上手な写真を撮るためには、以下の5つの設定をいつもの設定と変更する必要があります。
- ISO感度
- シャッタースピード
- フラッシュ設定
- フォーカス設定
- 保存形式
ではひとつずつ、詳しく見ていきましょう。
①ISO感度を調整する
ISO感度とは、センサーが光を捉える能力を表す値のこと。ISOの数値が大きくなるほど、写真の中に光を捉えられるようになります。この後詳しく紹介しますが、暗いところで撮影する場合にはシャッタースピードを落とす必要があるため、どうしても手ブレしやすくなってしまいます。ですが、ISO感度を上げると光を取り込むスピードが上がるため、シャッタースピードも上げられるのです。
しかし、ISO感度を上げるということは、カメラの中にない光を無理に引き出しているということ。したがって、ISO感度を上げすぎてしまうと写真にノイズが出やすくなり、画質が劣化しやすくなってしまうので注意が必要です。ISO感度は次に説明するシャッタースピードと関係が深いため、バランス良く数値を設定できるようになりましょう。
ISO感度は、オート設定にしておくこともできます。普段はISO感度をオート設定にしているという方も多いのではないでしょうか。しかし、暗いところで撮影する場合は、オート設定ではなく自分で設定を調節するのがおすすめです。ノイズの出ないギリギリのところまでISO感度を上げるには、手動の設定が必要不可欠。カメラ初心者でISOをいじったことがないという方は、少しずつ値を上げながら調節していくと良いでしょう。
ISOについては、以下の記事で詳しく解説しています。
②シャッタースピードを落とす
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のこと。シャッタースピードが早ければ早いほどシャッターが開いている時間が短く、遅ければ遅いほどシャッターが開いている時間が長いということになります。シャッタースピードを遅くするとシャッターが長く開くため、レンズに当たる光の量が増します。これによって、暗いところでもきれいな写真を撮影しやすくなるのです。
基本的に、シャッタースピードの目安は「1/(焦点距離)秒」。焦点距離が50mmだった場合は、1/50秒が目安といわれています。暗いところで撮影するときは、これを基準にしてシャッタースピードを落としていきましょう。先ほども紹介したように、ISO感度とシャッタースピードは深い関係にあります。ISO感度を低くするときはシャッタースピードは早く、ISO感度を高くするときはシャッタースピードは遅くなっていくのが基本です。
しかし、シャッタースピードを落とすと手ブレしやすくなるというデメリットがあります。それは、シャッタースピードを落とすとシャッターが長く開くため、その間に被写体やカメラが動いてしまうと手ブレとして写真に写ってしまうから。シャッタースピードを落としたいけど手ブレが気になるときは、この後紹介する三脚やワイヤレスリモコンといったアイテムを使ってみましょう。
③フラッシュをたく
「暗いところで写真を撮る=フラッシュをたく」というのは、知っている方も多いのではないでしょうか。フラッシュとは、暗いところで写真を撮るときに使用する瞬間的に光る人工の光のこと。写真を撮影する一瞬だけ光り、写真全体を明るくしてくれます。一眼レフやミラーレスカメラ、スマホカメラも含め、ほとんどのカメラに搭載されている機能です。
暗いところで撮影するときはフラッシュを使用するのが基本ですが、フラッシュの光は強すぎてしまうことがあります。光が強すぎると、「赤目」と呼ばれる人の目が赤く光っているように映ってしまう現象にもなりやすいのです。また、大きな被写体や広範囲を撮影したい場合は、フラッシュが当たる部分が狭いと全体がきれいに写し出せないこともあります。
フラッシュをたくときは、光を和らげたり広げたりと工夫しましょう。この後紹介するフラッシュディフューザーを使うと、うまく光を和らげながら明るい写真を撮影できます。フラッシュディフューザーが用意できないときは、ビニール袋でも代用可能。フラッシュの位置にビニール袋を被せ、養生テープなどで固定しておくと、フラッシュディフューザーの役割を果たしてくれます。
④マニュアルフォーカスを使う
カメラ初心者は、オートフォーカス(AF)機能に頼っていることがほとんど。オートフォーカスとはカメラが自動でピントを合わせてくれる機能のことで、特にカメラをはじめたての方は当たり前にオートフォーカスを使って撮影していると思います。しかし、オートフォーカスは暗いところが苦手。暗いところでオートフォーカスを使うと、思っているところにピントが当たらないということが起きやすくなってしまいます。そのため、暗いところで撮影する場合はオートフォーカスに頼らないようにするのが良いでしょう。
オートフォーカスを使わない場合、マニュアルフォーカス(MF)を使うことになります。マニュアルフォーカスの場合は、レンズのフォーカスリングを回すことでピントの位置を調節可能。マニュアルフォーカスなら、自分でピントを合わせる場所を決められるのです。ピントの合いにくい暗いところでの撮影には、マニュアルフォーカスを使ってみましょう。
⑤RAWデータで保存する
RAWデータとは、画像の保存形式のひとつ。RAWは「生」や「未加工」という意味を持ちます。ここからわかるように、RAWデータは撮影した写真の情報がすべて詰まっている「未加工」の状態のデータということ。その分ファイルのサイズが大きくなってしまうことが難点ですが、暗いところで撮影するときはRAWデータで保存するのがおすすめです。
RAWデータがおすすめな理由は、暗すぎる写真をレタッチできるから。RAWデータには、その写真のすべての情報が入っているため、レタッチソフトを使えば明るさやノイズを調節することができます。「暗いところで撮影した写真をもう少し明るくしたい…」や「ISO感度を上げすぎてノイズが入ってしまった…」という場合にも、RAWデータで保存しておけばきれいにレタッチ可能。暗いところで撮影するときは、RAWデータで保存する設定に変更しましょう。
カメラによって異なりますが、基本的にはカメラメニューの「保存形式」でRAWデータの保存に切り替えられます。先ほども紹介したようにRAWデータはファイルのサイズが大きいので、SDカードは容量が大きいものを選びましょう。また、クラウドなどに保存するときも、容量を確認しておくと安心です。
RAWデータで保存後レタッチしたいという方は、以下の記事を参考にしてみてください。レタッチの基本や、初心者におすすめのレタッチソフトを紹介しています。
暗いところの撮影に役立つアイテム
暗いところでもっと素敵な写真が撮れるように、アイテムを活用してみましょう。前に紹介したカメラ設定とこれから紹介するアイテムを一緒に使うことで、暗いところでの写真がさらに撮りやすくなります。
三脚
暗いところでシャッタースピードを落として撮影すると、どうしても手ブレしやすくなってしまいます。この手ブレの1番の原因は振動。多くの場合、シャッターを押す瞬間にカメラが動いてしまうことで手ブレが起きるのです。暗いところでシャッタースピードを落として撮影する場合、少しの振動でも手ブレとして写ってしまいます。
この手ブレを防ぐために、三脚は用意しておきたいアイテム。三脚を使ってカメラを固定しておくと、シャッターを押した瞬間の手ブレが起こりにくくなります。この後紹介するワイヤレスリモコンと併せて使用すると、さらに手ブレしにくくなるのでおすすめです。
ワイヤレスリモコン
ワイヤレスリモコンとは、遠隔でシャッターが切れる便利なアイテムのこと。ワイヤレスリモコンを使うとカメラに触れずにシャッターが切れるので、シャッタースピードを落として撮影しても手ブレしにくくなります。
先ほども紹介したように、三脚とワイヤレスリモコンを併せて使うと、手ブレの心配はほとんどなくなります。また、カメラが近くになくても手元でシャッターが切れるので、自分が写真に写りたい場合にも重宝するでしょう。
フラッシュディフューザー
フラッシュディフューザーとは、フラッシュの光を調節できるアイテム。ストロボディフューザーとも呼ばれ、フラッシュが出る部分を覆うようにして使用します。
フラッシュディフューザーを使うことで光量が適度に調節され、うまく光を和らげながら写真を明るくすることが可能。暗いところでの撮影でフラッシュを使いたいけれど、フラッシュの光が強すぎて不自然になってしまうというときには、フラッシュディフューザーの使用がおすすめです。価格は700円~2,000円程度で購入できるので、1つ持っておくとさまざまな場面で活躍するでしょう。
クロスフィルター
クロスフィルターとは、イルミネーションなどの光源にキラキラとした光の筋が出るフィルターのこと。夜景やイルミネーションなどを撮影するときに、おすすめのアイテムです。クロスフィルターを使って光るものを撮影すると、光のクロスした光芒が写真に写し出されます。撮影するだけで加工を施したようなきれいな写真を撮れるので、イルミネーションや夜景を撮影するときには、ぜひ使ってみてください。
RAW現像ソフト
RAW現像ソフトとは、レタッチ作業をするためのツールのこと。RAWデータで保存した写真をレタッチしたいときは、RAW現像ソフトを使う必要があります。カメラ初心者におすすめの編集ソフトは、Adobe社の「Adobe Lightroom Classic(アドビ ライトルーム クラシック)」と「Adobe Photoshop CC(アドビ フォトショップ CC)」。
ソフトについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
この他にも、無料のソフトから有料のソフトまでさまざまなものが発売されています。さまざまなソフトを調べたり体験したりしてみて、自分に合ったものを探してみると良いでしょう。レタッチの基礎を知りたい場合は、こちらの記事で詳しく紹介しているので、チェックしてみてください。
カメラ設定を見直して、暗いところでも上手な写真を撮ろう!
今回は、暗いところで上手な写真を撮るためのカメラ設定5選を紹介しました。カメラの設定を変えると、暗いところでの撮影がグンと上達します。「暗いところだから…」と撮影をあきらめる必要はありません。
カメラ設定を見直して、暗いところでも思い通りの写真を撮れるようになりましょう。