淡いピンクでふんわりとした桜の風景の中で、子どもの写真を撮りたいですよね。
この記事では、実際に子どもや家族写真をメインに撮影しているプロカメラマンが、子どものかわいさを存分に引き立てる桜写真の撮り方についてご紹介します。
構図やF値など、基本的なテクニックはもちろん、撮影スポットの選び方や写真映えするおすすめの衣装についても解説しています。ぜひ、子どもと桜写真を撮りたい方は参考になさってくださいね。
[講師]フリーカメラマン honami
子どもと桜を美しく撮るには?おすすめの構図
ワンランク上の写真を撮るなら「構図」を意識することがとても大切です。早速、子どもと桜を撮る際におすすめの構図をご紹介します。ぜひロケーションをイメージしながら確認してくださいね。
桜をぼかして子どもの表情をメインに寄って撮る
子どもの表情をメインに撮りたいときには、背景にある桜をボカしながら、グッと被写体である子どもに近付いて撮影してみましょう。華やかな桜の背景の中で、子どものかわいらしい表情が映えます。
さらに、下から煽るようなイメージでローアングルで撮ると背の高い桜でも、背景にすることができるので、ダイナミックかつ華やかな写真が撮れますよ。
ちなみに、単焦点レンズでも背景をボカせますが、しっかりとボカしたいときには「望遠レンズ」を使って背景を圧縮するやり方もおすすめです。望遠レンズを使うときにはアップで撮りたい場合でも、ある程度子どもと距離を取って撮影した方がバランスの良い写真に仕上がります。
桜の風景に溶け込んだ子どもの姿を引きで撮る
桜の美しい風景の中では、子どもだけでなく桜の風景も一緒に撮りましょう!
美しい風景に溶け込んだ子どもの姿を撮りたいときには、被写体である子どもとある程度距離を取って引きの構図で撮影すると良いですよ。とくに、桜並木や芝生の上に桜が咲いている場合、満開のときにおすすめの構図です。
ちなみに、引きの写真を撮るときには2つのことを意識しましょう。
- 背景を整える
背景に人やものなど、不必要なものが写り込んでしまうとごちゃごちゃした印象になってしまいます。引きの写真ではすっきりと見せることがポイントなので、できる限り背景に写り込みの少ない場所を選んで撮影すると良いでしょう。 - 水平、垂直に撮影
引きの写真はシンプルであるがゆえに、バランスが悪いと不自然な印象を与えてしまいます。地面や子どもと水平、垂直を意識して撮影することで、安定感のある写真に仕上がります。
桜の花をフレームに見立てて撮る
背の低い桜なら、子どもの高さに桜の花が咲いていますよね。この背の低い桜を利用して、フレームになるように撮影してみましょう!
ワンランク上の写真を撮りたい方は、桜の花を使って前ボケに挑戦してみるのもおすすめです。
前ボケは以下の手順で撮影すると撮りやすいので、ぜひ試してみてくださいね。
- 前ボケにしたい花びらにグッと近づく
- 被写体(子ども)にピントを合わせてシャッターを切る
子どもの手のひらに桜の花びらを乗せて撮る
桜の花びらが落ちていたら、子どもの手のひらに花びらを乗せ、手元にフォーカスして撮ってみてください!手のひらに花びらを乗せてカメラに向かって「フーッ」としている姿もかわいらしいですよね。
たくさんの写真を撮る中で、あえて顔ではなく手元など、体の一部のパーツを撮った写真は、後日アルバムにしたときにアクセントになりますよ。
桜自体の撮影を楽しむには、こちらの記事もおすすめです!
イメージに合わせて調節を!桜撮影のF値の決め方
ボケ感を調節する数値であるF値は、設定する数値によって写真の仕上がり方が変わります。もちろん、桜の写真を撮るときにも大切なポイントに!さらに、撮りたいイメージによって適切なF値が変わるので、撮影前にどんな写真が撮りたいのかイメージしておくと良いですよ。
ここでは撮りたいイメージ別で桜撮影のF値の決め方についてご紹介します。
ふんわり、かわいらしく撮りたいときにはF1.8〜F4
ふんわりとした雰囲気の中で撮りたいときには「F1.8〜F4」に設定して、背景をボカして撮影しましょう。背景をボカすことで、主役である子どもが引き立つのでアップで撮りたいときにおすすめの設定値です。
しっかりとボカしたいときには以下のことを意識すると良いですよ。
- 望遠レンズの圧縮効果を利用する
- 単焦点レンズで背景になる桜と子どもの距離を取り、できる限り被写体(子ども)にカメラが近付いて撮影する
ボカして撮影するときの注意点は「ボカしすぎないようにすること」。
あまりにも桜をボカしすぎてしまうと、何の花と撮ったのかわからなくなってしまいます。そのため、背景をボカしながらも子どもの周りに咲いている桜の質感を残すように撮ると良いですよ。
桜の風景をメインに撮りたいときにはF4.5〜F8
桜が満開のときや引きの構図で風景をメインに撮影したい人は「F4.5〜F8」まで絞って撮影するのがおすすめです。あえてボカさずに撮ることで、桜の質感がきれいに撮影できますよ。
また、くっきりと桜の質感を残すにはF値に加え、背景となる桜と子どもの距離を近くに置き、被写体(子ども)と少し離れてカメラを構えましょう。
場所選びも大切!おすすめの撮影スポット
桜と一緒に子どもの写真を撮るときには、写真映えするようなスポットを探すことも大切なポイントです。ここからはプロカメラマンが実際に撮影スポットを探すときに行う写真スポット探しのコツをご紹介します!
穴場の桜スポットを探す
桜の写真を撮るときには、有名な桜スポットよりも公園や遊歩道など、穴場スポットで撮影すると良いでしょう。
なぜなら、有名スポットにはたくさんの人が訪れるため、他人やものなど、不要なものが背景に映り込みやすくなるからです。できる限り不要なものの写り込みを防ぐことで、桜の美しさや風景の中に溶け込む子どもの姿が引き立ちますよ。
穴場の桜スポットを探すポイントを以下で紹介しているので、ぜひ活用してみてくださいね!
- 日常的にいろいろな道を通ってみる
買い物や通勤、幼稚園保育園の送り迎えなど、いつも同じ道ではなくいろいろな道を通ってみてください。知らない道を通ることで、穴場の桜スポットを見つけられるかもしれません。 - Googleマップを活用する
Googleマップのストリービューを使って穴場スポットを探してみましょう。普段行かないような公園をタップして投稿された写真を確認してみてください。探していくうちに、意外なところに桜スポットを見つけられますよ。 - 検索エンジンで探す
インターネットの検索機能を使って探しましょう。「桜スポット 〇〇(住んでいる地域)」と検索してみてください。検索エンジンで引っかかるのは定番スポットが多いですが、中には穴場スポットが見つかることもあります。
もし、どうしても穴場スポットが見つけられなかったり定番スポットで撮りたい!という場合は、朝早い時間や夕方など、人の少ない時間帯を狙って撮影しましょう。
背の低い桜を探す
子どもと桜写真を撮るときは、できる限り背の低い桜を探しましょう。
子どもの身長と同じ高さに花がある桜と撮影することで、子どもと桜の距離感が近くなります。距離感が近づくことで、アップの写真や前ボケを活用した写真が撮りやすくなりますよ。また、桜の花びらをフレームに見立てて撮影することも可能です。
アップで撮影すると子どもの表情を引き出しやすくなるので、撮影も楽しくなりますよ!
「桜並木」はどこから撮っても写真映えする
引きの構図で撮影するときには「桜並木」での撮影がおすすめです。
桜並木では、どこまでも奥行きのある美しい風景の中に溶け込んだ子どもの姿が撮影できますよ。
ここでは、正面だけでなく後ろ姿や、横を向いた姿を撮影してみましょう!友達や兄弟で撮影したいときには、手を繋いでもらってもかわいらしいですよね。
また桜並木では、背景をボカしながらも桜の質感を出した写真が撮れやすいので、ダイナミックな印象の写真が撮れます。
撮影時に気をつけたい服装のポイント
桜の美しさを引き立てるように撮影するなら、撮影時に着用する服装も意識したいところ。ここでは、桜撮影のときにおすすめの服装について解説します。
「キレイめ」なコーディネート
まるで絵画のようなカチッとした雰囲気の中で撮影したい場合は「キレイめ」なコーディネートでの撮影がおすすめです。
- 男の子・・・白シャツ+デニムor黒スキニー
- 女の子・・・ワンピース
普段着なら「ナチュラル」なコーディネート
カジュアルな雰囲気の中で撮影したい場合は「ナチュラル」なコーディネートで撮影しましょう。
桜と同じ系統の色味に統一したり、反対色の「青」を基調としたコーディネートにすると、写真にメリハリが出ます。映える桜写真を撮るには、注目させる場所を作ることがポイントです。
- ベージュor白のワントーンコーデ
- デニムコーデ
- 青いワンピースコーデ
入園・入学を迎える子は「制服やフォーマルな衣装」で撮影
桜は入園や入学など、新生活を連想させますよね。
そのため、子どもが入園・入学を迎える方は制服やフォーマルな衣装を着て撮影してみましょう!
新1年生はランドセルを背負って撮影しても記念になりますよ。
子どもの成長を季節とともに残そう
毎年咲く桜と一緒に子どもの写真を撮るということは、成長の記録にもなります。毎回数カットは同じポーズや構図で撮ることで、成長を見比べることもできておもしろいですよね。
衣装やスポット探しなど、事前の準備をしっかり行い、撮りたい構図やイメージを明確に持つことで、素敵な桜写真が撮れることでしょう。
もちろん一番大切なことは、子どももママも親子一緒に桜撮影を楽しむこと。
ぜひこの記事を参考に、子どもと桜撮影を楽しんでくださいね。