マクロ撮影は難しい?基本的なやり方と具体的なテクニック

マクロ撮影は難しい?基本的なやり方と具体的なテクニック写真の撮り方

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カメラを持っていたら撮影してみたい写真の代表格に、マクロ撮影があります。小さな被写体が引き立つので、写真ならではの美しさを表現することができる撮影法です。

マクロ撮影は誰でも撮影することができますが、基本を知らないと想像通りの写真が撮れないことも。撮り方やレンズでできあがりが大きく変わるため、やり方わからず挫折してしまう人も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、あこがれの写真に近づけることができる少しのテクニックとコツを紹介します。

[講師]ライター 大室さゆり

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マクロ撮影ではどんな写真が撮れる?

マクロ撮影ではどんな写真が撮れる?

みなさんは、マクロ写真ときいてどんな写真を思い浮かべますか。マクロ写真とは、植物や虫などの小さい物をカメラの機能を使って一枚の写真に大きく写し出す写真のことです。

今回ご紹介するマクロ撮影は、そんな写真をおさめるための撮影方法です。まずは、マクロ撮影=接写であることを覚えておきましょう。

接写で被写体に近づくことで、いつもは見逃してしまうような小さい部分の輝きや面白さを表した写真を撮ることができますよ。

基本のレンズセットでもできるマクロ撮影のやり方

基本のレンズセットでもできるマクロ撮影のやり方

マクロ撮影をしているとき、手持ちのカメラに限界を感じたことはありませんか?例えば、被写体に近づくとシャッターが押せない、思ったよりも背景がぼけないなど。

一見カメラの性能が劣っているために起こる問題のようですが、そうではありません。確かに専門的な機材があればさらに高精度の写真を撮ることが可能です。

しかしカメラ購入時の基本ズームレンズセットでも、やり方によっては充分にマクロ撮影を楽しむことができます。ぜひこれからご紹介する方法で、改めてマクロ撮影をしてみてください。

撮影距離を確認する

マクロ撮影をしようと思ったとき多くの人がつまずくのが、「もっと被写体に近寄りたいけどシャッターが切れない」という問題。カメラの特性を理解していないと不思議に思うこの問題には、実は明確な理由があるのです。

シャッターを切れない原因は、カメラの最短撮影距離の限度を超えているということにあります。最短撮影距離とは、カメラについているレンズで被写体にどこまで近寄れるかという目安。

レンズには、メーカーごとに数値化された最短撮影距離が必ず記載されています。専門用語なのでややこしく考えがちですが、ようするに記載された数値が小さければ小さいほど被写体に近寄りやすいということになるのです。

撮影をする前に、まずは自分のカメラがどのくらいの数値なのか確認してみることからはじめましょう。

最短撮影距離

撮影するならズームで

マクロ撮影でシャッターが切れない問題は、大概の場合最短撮影距離に気をつければ解決します。レンズの表示通りに被写体に近寄って撮影すれば、マクロ撮影ももちろん可能。

しかし、さらに本格的に見える写真を撮影したい場合は一度被写体から離れてみるのがコツです。被写体の近くで撮影するイメージのマクロ撮影ですが、実はズームレンズが非常に活躍する撮影なのです。

考え方としては、カメラ本体を近づけるのではなくレンズのズームで被写体に近づくイメージ。もともとカメラは、ズームをすることでボケ感の強い写真をとることができる性質をもっています。

そのため、ズームを使うとマクロ撮影したい被写体がさらに引き立つことになるのです。さらに、本体との被写体の距離は遠いので最短撮影距離の問題もクリアでき一石二鳥です。

F値を小さくして狙いを定める

さらにマクロ写真の雰囲気を出すために活躍するもう一つの機能が、カメラのF値。F値には、ボケを生かす効果と写真を明るくする効果があります

マクロ撮影では被写体を強調することがとても重要なので、まずは最大までF値を下げて撮影するものに狙いを定めてみましょう。ただし、光の強い場所ではF値の下げ過ぎは白飛びの原因になるためその都度調整していくことが必要になります。

反対に、ズームでマクロ撮影をするとF値を低く設定できなくなることもあります。その対策については次の項で紹介していくのでに参考にしてみてください。

撮影機材追加でマクロ写真をより本格的に

撮影機材追加でマクロ写真をより本格的に

ここまでで、マクロ撮影は標準のズームセットでも撮影できることがわかってきました。まずは、ズームやF値をうまく駆使してマクロ撮影を行ってみてください。

その方法に慣れてきたら、次は撮影機材を追加してもっと本格的な写真に挑戦してみてはいかがでしょうか。専門的な機材なくても撮影できるとはいえ、やはり持っていると心強い存在です。

マクロ撮影におすすめな3つの機材をご紹介するとともに、使い方を紹介します。

マクロレンズで撮影

一つ目におすすめな機材が、マクロ撮影専用のレンズです。マクロ撮影専用のレンズは通常レンズの最短撮影距離と比べて数値が低いので、よりマクロ写真らしさを味わうことができます。

マクロレンズのよいところは、被写体との距離を近くできるだけではありません。ズームを使わないので一つ前の項目で解説したようにF値を最小値まで下げられない問題も発生しません。

そのため多くボケ感を出しやすく、さらに解像度が高いのもポイントです。クロレンズを最大限に活かすにはマニュアルモード(M)を使うことが有効なので、カメラの基本知識についてももう一度復習しておきましょう。

三脚で撮る撮影法

マクロ撮影と三脚、あまり関係がないように感じますよね。しかし、本格的にマクロ撮影をはじめると手ぶれに悩まされるというのはよくあること。

特にマクロレンズでは手ぶれが起こりやすく、被写体が繊細なマクロ撮影ではとくにぶれることが多くなってしまいます。そこで三脚を使用し手ぶれを防ぐことで、狙った写真を逃さないようにできるのです。

長い撮影のときなどは丈夫な大きい三脚が好まれますが、マクロ撮影のチャンスはいつやってくるかわからないので折りたためて軽いものを選んでおくと持ち運べて便利ですよ。

フラッシュでマクロ撮影を効果的に

マクロ撮影では、時折写真が暗くなってしまうことがあります。原因は主に2つあり、被写体が揺れていてシャッタースピードを早くしなくてはいけないとき、ピントの合う範囲を広くするためF値を大きめに設定した場合です。

これは基本的に植物の細かい部分や、虫などを至近距離から撮影するときに直面する問題。この両者の状況で有効なのが、フラッシュを使い光を取り込む方法です。

被写体の影を飛ばしてくれる効果もあるので明るすぎる場所での撮影にも役立ちます。

マクロ撮影で撮りたい被写体3選

マクロ撮影で撮りたい被写体3選

いつもとは違った視点から景色を見ることができるマクロ撮影。さまざまなものを撮ることが可能ですが、その中でもマクロ撮影のよさが最大限に生かせる被写体があります。

おすすめは植物、昆虫、水滴などいつもはあまり近くで見ることのないようなもの。それぞれの被写体にあった撮影法やコツがありますので、チャレンジしてみてください。

植物

マクロ撮影の最初の練習として適しているのは、植物の撮影です。動きが少ないので狙いを定めやすく、初心者でも雰囲気のある写真が撮ることができますよ。

コツは、植物のどの部分にフォーカスするかを決めること。はなびらや花粉、葉っぱの葉脈等同じ植物でも撮影の角度を変えると全く違った写真が撮れるのが植物撮影の楽しいところです。

まずは植物にカメラを向けて、どんな配置や場所がきれいに撮れるのかファインダー越しで確認してみましょう。

昆虫

マクロ撮影で撮る昆虫は、私たちが普段肉眼で見ているよりもさらに細かく見えるのでとてもおもしろい被写体です。撮影のコツとしては、同じ場所で気長に待つことシャッタースピードをうまく使いこなすこと

昆虫は植物とは違い動くので、シャッタスピードは早めに設定しておくと安心です。ここでも、待つときに三脚が活躍するので準備しておくとよいですね。

あまり近くによると逃げてしまうので、ズームレンズも一つの方法として活用しましょう。

水滴

マクロ撮影で人気の被写体でもあるのが、水滴の撮影。特に雨上がりは光も差し込みやすく、水滴を撮影するのに最適です。

水滴の中にさらに被写体を映し出して撮影する方法も神秘的です。撮影するときに注意したいのは、しっかり水滴の中にピントが合っているか確認すること。

光が入っていたり、被写体が写りこむのは水滴の真ん中なのでその場所を狙ってピントを合わせをしてください。水滴は見づらく、一見合っているように見えても実はピントが水滴の外側になってしまっていたということも多いのです。

少し上級者向けの被写体ですが、複数の水滴を同時に撮影したいときはあえてF値を少し上げてピントの範囲を広げるなど工夫して挑戦してみましょう。

マクロ撮影を極めて新しい世界観を見出そう

マクロ撮影を極めて新しい世界観を見出そう

小さいものを大きく写し出すマクロ撮影は、ファインダー越しに今まで見たことのない景色を見ることができます。撮影には独自の撮影法や機材が必要なため、少し知識は必要になります。

ですが、やり方を覚えて練習すればだんだん思い通りの写真が撮影できるようになりますよ。カメラの技術向上にもつながりますので、マクロ撮影を身につけてレベルアップを目指しましょう。

カメラでしか表現できない世界観をぜひ体感してください。

この記事を書いた人
ライター 大室さゆり
  1. ライター 大室さゆり

ライターとして活動しながら、男の子の子育てをしています。 ママと子どもの日常を撮影させていただく機会を提供するため、思案中。